近年、ノンアルコールジャンルの需要の高まりに呼応して、日本でもノンアルコールビールを見かける機会が多くなりました。メーカー各社もスマートドリンキング運動(飲み方多様性)を展開し、多様な酒のニーズに合わせられるよう、しのぎを削った商品展開が行われています。
ひと昔まえのノンアルコールビールといえば、「ビール」とは似ても似つかない人工的な味のするものが多くありました。しかしながら、技術の進歩や、外国からの輸入品も身近に並ぶようになったことで、ビール党も十分満足できる商品が増えています。
酒の飲み比べが趣味の筆者ですが、今年のテーマはノンアルジャンルということで、手当たり次第にノンアルビールの飲み比べをいたしました。その中で、筆者が「これはうまい!」と思ったおすすめノンアルコールビールを4点ご紹介します。
キリン グリーンズフリー
キリンの独自製法が光る0.00%の自然派ノンアルコールビールです。アロマホップの香りが爽快で、エールビールを思わせる華やかな味わいです。飲み口はかなり軽いですが、その分苦いビールが苦手な方にも飲みやすいでしょう。爽快感が強く、さっぱりしているので、脂っこい食事に合わせるのもおすすめです。香料・甘味料無添加で味を再現しているため、癖のある人工的な味はほとんど感じられず、ホップと麦の自然な風味を楽しむことができます。
2020年に発売された本商品ですが、2021年にはさらなるおいしさを追求してリニューアルされました。白ワインのような華やかな香りが特徴のネルソンソーヴィンホップを使用することで、ビールに近づけるのではなく、おいしいノンアルコールビールをつくることを目指しているとのこと。0.00%ノンアルコールビールの革命児といえるでしょう。
パナパック ヴェリタスブロイ ピュアアンドフリー
ビール党御用達でおなじみ、「ビール純粋令」に基づいて作られたドイツ直輸入の本格ノンアルコールビールです。「ビール純粋令」とは16世紀にドイツで制定された法令で、その品質を守るためにビールの原料を大麦、ホップ、水のみとするよう定められました。ドイツのブルワリーは現在もこのビール純粋令を守ってビールを製造しています。ヴェリタスブロイも、これに則って醸造されたのち、アルコール分を抜くことで製造されています。
味の方は、キレがよく、ほろ苦い麦とホップをしっかりと味わえます。飲み口は、白ビールを思わせる軽やかさ。普段あまり飲まない方にも、毎日晩酌する方にもおすすめです。炭酸は日本のビールに比べると弱めなので、キンキンに冷やしてグラスで飲むとより一層楽しむことができます。むしろ、ぬるいとトマトジュースのような味がしますのでご注意を。麦の味ですね。
ドウシシャ ブローリー プレミアムラガー
オーストラリア産の麦芽とホップを使用した、本格ノンアルコールビールです。プレミアムラガーというだけあり、ガツンとくる味わいで、本物にも勝るとも劣らないラガーのコクを楽しめます。また、ロースト麦芽の風味が絶妙で、「ビールの代替としてのノンアルコールビール」を超えたおいしさを実現しています。
こちらもビールと同じ原材料を使用していますが、アルコール度数が上がる前に発酵を止めることで製造しています。自然な泡立ちや豪快なのど越しは、もはや「酔わないビール」とさえ言えるでしょう。ほかのノンアルコールビールに比べると少々手に入りにくいのが難点ですが、ビール好きにはぜひ一度試してほしい商品です。
ただし、ブローリープレミアムラガーは、厳密にはアルコール分0.9%以下の「微アル」(ローアルコールビール)です。お酒の弱い方や、服薬中の方はご注意くださいね。
以上、国内外の4点のノンアルコールビールを紹介してきました。まだ試していないものがあれば、ぜひ探してみてくださいね♪
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